「トゥー、トゥトゥル♪(オールナイト日本のテーマ曲)トゥトゥルル、トゥトゥル♪」
「え〜、みなさんこんばんわ、音楽JK占いです」
「パッパッパッパ〜♪」
「この連休を利用してのフェア占いで、できるだけ連続でアップしていけたらなと思います。では、Rさんよろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
「はい。では、もうサックリといきましょう」
「今日はミューズなんですけれども」
「はい」
「ミューズはテクニックはすごいあるバンドなんで」
「うん」
「1枚1枚クオリティがあがっていくのは、、それは普通のバンドにとっては当然のことじゃないけど、このバンドにとってはもう当たり前のことなんですよね。すごいバンドなんです」
「ととと、当然?」
「で、なにが前作よりすごいのかっていうよりも、今回僕が聴きたいなと思ったのは、テクニックとかそういうものではなく、本質的なところでどういったものがビルドアップされたのかなあなんてことを知りたいなと思ったわけです。このJKを見て」
「本質がビルドアップ?」
「ええ。本質がビルドアップなんて僕が言っちゃったらRは言うことないんじゃないかなと思うんですけど」
「…本質がビルドアップってどういう意味なのかなと思って」
「…(笑)なんて言うんですかね、普通のバンドのようにテクニックが向上してアルバムが頑丈になっていくというわけではなくて、ミューズはもっと別な部分で変わって来ているんじゃないかなと思いまして、そこがどういったとこかなっていう。うん、ちょっと、むずかしいことを」
「ごめん、ガリバーさんの話が長くて最初のところを聞くのを忘れてしまいました」
「えー。じゃあ、簡単に言うとね、今回のミューズは、自分たちのバンドのそういった(本質的な)点にフォーカスをして、このアルバムを作りあげたのかどうか」
「…あのー、ほんとうのところ彼らは、(自分たちの)本質的なことは、わからないんじゃないかと思う」
「あ、はー」
「わからないのに、ずーとわかっているつもりで来ているんじゃないかと思う。そこを技術でカバーして来たんだとおもう。無意識に」
「それは言えるかもしれないな。このバンドが他のバンドと一緒に簡単にカテゴライズされたりすることってないからさ」
「ふうん」
「なんかいつも孤高のバンドぽい印象があるんだよね」
「へー」
「かといってすごい変な音楽を、アヴァンギャルドな音楽をやっているわけじゃなくて、すごいポップでエモーショナルな音楽をやっているんだけども、やっぱ孤高なんだよねこのバンドは」
「なんか当たり前のように自分たちの音楽というものをやってきたけど、そんなに他のバンドみたいに深くそれ(自分たちの本質的な面)を掘り下げるつもりでやったことはないと思う。いや、やってるつもりかもしれないけど実際はやってないとおもう。そんな感じがするなぜか」
「なるほどね〜」
「そうじゃないほうをがんばるて言うか、こう、なんて言うのかなインテリチック? な感じがしますね」
「インテリチック」
「体育会系と医者系だったら医者系というかね」
「単なる文科系じゃなくてね」
「うん」
「創作環境とかにも変化があったようなんだけどさ」
「大きなところを借りたとか?」
「自分たちのスタジオで、自分たちのプロデュースでやったみたいなんだけど。それは吉とでていますか?」
「う〜ん、なんて言ったらいいかわからない。でも他のひととグチャグチャになるよりは、かえってスッキリしたところに方向性が定まっていいような気がするけど」
「へ〜」
「本当に彼らがいま言ったように本質を掘りさげようとしているわけじゃないバンドだったら、そういうつもりなプロデューサーがついたらさ、あの、めちゃくちゃになってバンドが崩壊しちゃう可能性があるかもしれないでしょ、複雑な感じで」
「だから今回そういうのやめたってのもあるんですかね」
「うーん。…とにかく今回はなんか妙にスッキリしてると思う、そう思います」
「はあー」
「妙にスッキリして“自分たちの本質もうわかりすぎちゃうほどわかってる、これが俺たちの本質だぜ”みたいなアルバムに作ったつもりだと思うけど、それっていうのはまだリンゴの一番うえのワックス部分くらいな感じがする。実際にこのアルバムで表現されてることっていうのはまた別の事柄というか」
「ワックスかけられてるリンゴなの!」
「…あ、ガリバーは無農薬じゃなきゃいやなの」
「いや、無農薬のリンゴってのはむずかしいんだよ。ノン・ワックス!」
「ああ、じゃあ、農薬2回くらいの皮のところでいいや」
「農薬2回とかいう問題じゃなくてワックスされてないのが基本じゃないですか、くだものでも」
「う、うん」
「ミューズでも」
「じゃあリンゴの皮1枚ぶんでいいよ!」
「なんの話しだっけ」
「忘れちゃった」
「でもくだもので言えばミューズってちょっと変わったくだものって感じがするよ。俺の中じゃ」
「チェリー?」
「そんな感じ。どうなんですかこの甘みというか、その果汁というか」
「このJKから言ってない? くだものに見えるんでしょ」
「フルーティー具合っていうのは」
「喉かわいてるんじゃないですか?」
「ちがうちがう。曲がポップかどうかというのを質問するときの比喩を使って言ってるんだよ」
「これはガリバーは全然好きじゃないと思うよ」
「あ、そう」
「うん。でも、こういうのすごい好きなひといると思う。アルバム自体はすごくいい感じするしね」
「それはなんで俺が好きじゃないって言ったの? ポップさ具合とか、メロディの感じとか?」
「ガリバーは流れていくようなのとか好きじゃないじゃないんでしょ」
「ああああ。くっきり3分できっちり、こう」
「がっちりしたのが好きでしょ」
「ああ、そう、うん。」
「ミューズ聴いたこともないのにこんなこと言うのもへんだけど」
「でもたしかにミューズはそういったサウンドなんだよな」
「そうなんだ?」
「うん」
「彼らはこのアルバムを持ってして、次どういったステップに向かおうとしているのかな?」
「もっと閉じられたところに向かうんじゃないかと思うよ」
「閉じられたところに」
「うん。言葉が難しいけど、そんな感じが近いかな。ファンの数とか減っていくかも。それか増えてくかも。どっちもあり」
「まあ、でも閉じられたところっていうのはたぶん、より自分たちの」
「そう、色を濃くだしていくのね」
「なるほどね」
「あ、ちがった、このバンドの場合、“濃く”っていうのじゃなくて」
「うん」
「綿密に出していくっていう感じ」
「不思議なバンドだよね。なんか、このひと達の個性っていうのは、普通のバンドのいわゆる個性とはちがうんだよね。Rが言おうとしているのは、2012年に向けてのバンドなのかもしれないな」
ミューズが解散することになっても
オアシスのように話題になるとは思えない。
ミューズはオアシス級に人を集め、
熱狂させるバンドである。
なのにみんなのバンドという感じがしない。
なぜだろう?
ミューズは、周りと関係なく
自分たちの温度を高めて行く。
世界を横断して行く台風みたいなものだ。
あまりに勝手に進んで行くので、
過ぎ去ったあとはみんな忘れてしまう。
みんなとつながることが重要なのではなく、
誰もが自分自身のままで、
分け隔てなく共存できる世界がやってくると思う。
ミューズはそんな世界の、
これからのバンドなのである。きっと。
どうして誰もこれを押してくくれないのか…。



